日立市天気相談所

OBSERVATION観測

◇台風の接近が多く、大気の不安定な日が多くなった

 8月は、太平洋高気圧は東へ偏り、日本付近を台風が進むことが多くありました。前半を中心に日照も多くなりましたが、湿った空気の影響で、大気の不安定な日が多くなりました。
 月平均気温は27.6℃とかなり高く、8月として高い方からの記録2位となりました。また、8月13日の最低気温は27.2℃とこれまでで最も高くなりました。
 月合計日照時間は、162.8時間と平年よりやや少なく、台風や大気不安定の影響で、月合計降水量は153.5ミリと平年より多くなりました。

 

上旬
 太平洋高気圧は東に偏り、日本海にある高気圧に緩やかに覆われる日が多くなったが、湿った空気が入りやすく、降水量は多くないがにわか雨が降る日があった。3日からは真夏日が続き、熱帯夜も5日あった。

中旬
 台風第5号が東の海上を北上し、12日には岩手県に上陸した。湿った空気が滞留し、台風第7号が伊豆諸島の東を通り関東の東の海上を北上したため、より湿った空気の影響が強まった。連日大気の状態が不安定となり、特に17日以降は茨城県内でも発達した雨雲が進む事が多く、日立市でも17日夕方には30分程度であったが発達した雨雲が通過した。熱帯夜も多く、猛暑日も11日と17日に観測した。8月中旬として平均気温、最高気温平均、最低気温平均とも最も高くなった。

下旬
 緩やかに高気圧に覆われたが、南から湿った空気が入りやすい状態が続いた。にわか雨がある日が多く、特に29日から30日は九州から西日本に台風第10号が進み湿った空気の影響が強まった。台風第10号は南の奄美諸島付近で発達し、鹿児島県に台風による特別警報が発表された。
 


●8月の気象観測値


●8月の日立市役所における日平均気温の推移とつくばにおける500hPaと850hPa気温の推移
 
●8月の日立市役所における日最高気温と日照時間の推移

 8月の日立市内の気温の観測結果を比較すると、平均気温は日立市役所と南部支所が最も高くなっています。市内7地点の平均気温は26.8℃で、水戸の月平均気温28.0℃より低くなりました。

 月の降水量の市内平均は183.0mmで、最も降水量が多かったのは本山の275.5mm。最も少なかったのは南部支所の135.0mmと2.04倍の差があった。また、市内7地点の平均降水量135.0mmに対して、水戸の月降水量は259.0mmとかなり多くなりました。

 ●日立市内と水戸の8月の気温と降水量の観測結果