日立市天気相談所

OBSERVATION観測

◇気温が高い、前線の影響は少なく、大気が不安定


 7月は、中旬は前線が関東の南岸に停滞しましたが、月を通して前線の影響は少なくなりました。高気圧に覆われる時は多くなりましたが、大気が不安定となる時もありました。気温は平年よりかなり高く、最低気温の月平均は、これまでで最も高くなりました。降水量は少なく、平年の41パーセント、日照時間は平年の146パーセントと多くなりました。
 月平均気温は26.9℃、月合計降水量は65.5ミリ、月合計日照時間は198.5時間でした。
 

 

上旬
 南から高気圧に覆われましたが、台風第3号が日本のはるか東を北上し、5日頃からは上層の気圧の谷や寒気の影響を受けるようになり、10日には北日本に顕在化した停滞前線が南下した。晴れ間もあったが、雲が広がりやすく雨がにわか雨が降るときも多くなった。気温は高く、最低気温の平均は7月上旬としてこれまでで最も高くなった。

中旬
 前線が関東の南岸に停滞し、北東からの湿った空気が入り、曇りで気温が低くなった。14日には台風第5号が関東の東の海上を北上し、15日からは東の海上に中心がある高気圧の縁をまわるように、湿った空気が入りやすく、大気の状態が不安定となったが、18日頃からは高気圧に覆われて晴れとなった。

下旬
 東の海上に中心がある高気圧に覆われ、晴れて気温が高い日が続いた。中頃にかけて上層の寒気などの影響で茨城県北部は連日大気の状態が不安定となったが、市役所ではあまり雨が降らなかった。下旬の終わりは、引き続き高気圧に覆われたが、台風第9号に向かい、海からの湿った空気が入りやすくなった。気温は高く、最低気温の平均は7月下旬としてこれまでで最も高くなった。

 


●7月の気象観測値

 


●7月の日立市役所における日平均気温の推移とつくばにおける500hPaと850hPa気温の推移
 
●7月の日立市役所における日最高気温と日照時間の推移

 7月の日立市内の気温の観測結果を比較すると、平均気温は日立市役所が最も高くなっています。市内7地点の平均気温は25.9℃で、水戸の月平均気温27.6℃より低くなりました。

 月の降水量の市内平均は89.4mmで、最も降水量が多かったのは本山の179.5mm。最も少なかったのは北部消防署の54.0mmと3.32倍の差があった。また、市内7地点の平均降水量89.4mmに対して、水戸の月降水量は64.5mmと少なくなりました。

 ●日立市内と水戸の7月の気温と降水量の観測結果