OBSERVATION観測
◇月半ばに今年の秋一番の冷え込み
日本付近は偏西風が西から東へ流れ、寒気の入りにくい状態となりました。このため、天気は周期的に変わるとともに気温も平年より高くなりました。また、低気圧や前線の影響は小さく、移動性高気圧におおわれて晴れる日が多くなりました。この結果、月平均気温は13.2℃と平年より1.5℃高くなりました。また、月の日照時間は169.7時間(平年比105%)と、平年より多くなりました。一方、月降水量は69.0mmと平年の85%でした。
11月の気象観測値 観測要素 観測値 平年値 月平均気温(℃) 13.2 11.7 月降水量(mm) 69.0 81.4 月日照時間(時間) 169.7 162.2
旬平均気温(℃) 旬 観測値 平年値 上旬 14.2 13.8 中旬 13.0 11.6 下旬 12.4 9.8
旬日照時間(時間) 旬 観測値 平年値 上旬 54.2 52.9 中旬 56.3 54.2 下旬 59.2 55.1
●11月の日平均気温と日最低気温の推移(日立市役所)
11月15日の夜、北日本を低気圧が通過した後、日本付近は冬型の気圧配置になりました。これにあわせて、台風22号が日本の南海上を北東へ進み、寒気を引き込んだため、17日の朝、日立市では今年の秋一番の冷え込みになりました(17日の最低気温2.4℃:平年比−5.2℃)。
16日から17日にかけての気温の変化を見ると、16日の午前中は上層の気圧の谷の前面に向かって入った暖気の影響で気温は下がらず、13℃前後の一定した気温で推移しました。12時ごろから風向きが北西へ変わり始めて寒気が入ってくるとともに、14時前から気温が一直線に下がり始めました。そして、17日の明け方4時45分に、最低気温2.4℃を記録しました。【市役所における11月16日から17日の10分間データ:テキストファイル16KB(下のグラフの元データ)】
この時の気象衛星ひまわりの画像を見ると、寒気の流入に伴う筋状の雲が、日本海だけでなく、黄海から東シナ海を通り、台湾の南まで広がっています。これは、大陸の寒気がかなり南まで南下したことを示しています。
●1999年11月16日〜17日の気温と風速の推移(日立市役所:10分値)
●1999年11月16日と17日09時の気象衛星可視画像
●1999年11月16日と17日09時の地上天気図及び500hPa面高層天気図
更新日:1999/12/08
訂補日:2013/08/27
名前 日立市天気相談所