OBSERVATION観測
◇残暑の厳しかった9月
9月の月平均気温も24.5℃と、平年より3.1℃も高くなりました。(9月の月平均気温としては、日立市役所観測記録順位:第1位)
また、9月1日には、日最高気温36.1℃を記録しました。これは、9月の日最高気温としては、これまでで最も高く、また、9月30日現在で、今年に入ってからの最高気温にもなっています。さらに、9月の月平均最高気温は28.9℃と平年より4.3℃高く、月平均最低気温も21.1℃と平年より2.4℃高くなりました。いずれも、これまでで最も高い値で、記録づくめの9月となりました。【市役所における9月の日平均・最高・最低気温及び平年値のデータ:エクセル2000ファイル293KB(下のグラフの元データ)】
また、9月の真夏日(日最高気温30℃以上の日)の日数は10日となり、これまでで最も多くなりました。この結果、9月30日までの年間の真夏日の日数は46日となり、年間の真夏日の日数もこれまでで最も多くなっています。(10月12日に最高気温30.3℃を記録したため、1999年の真夏日の日数は47日となりました。2012年11月12日追記。)
9月の気象観測値 観測要素 観測値 平年値 月平均気温(℃) 24.6 21.5 月降水量(mm) 104.5 169.4 月日照時間(時間) 143.5 131.7
旬平均気温(℃) 旬 観測値 平年値 上旬 25.5 23.2 中旬 25.4 21.6 下旬 22.8 19.6
●9月の気温の記録
月平均気温(℃) 順位 年 平均 1 1999 24.6 2 1961 24.0 3 1954 23.3 4 1994 23.2 5 1998 22.9 平年 − 21.5
月平均最高気温(℃) 順位 年 最高平均 1 1999 28.9 2 1994 27.3 3 1961 27.0 4 1998 26.9 5 1954 26.8 平年 − 24.6
月平均最低気温(℃) 順位 年 最低平均 1 1999 21.1 2 1954 20.8 3 1961 20.4 4 1975 20.3 5 1994 20.2 平年
−
18.7
月最高気温(℃) 順位 年月日
最高気温 1 1999/09/01 36.1 2 1958/09/07 34.2 3 1973/09/02 34.1 4 1984/09/02 34.0 5 1990/09/12 33.9 ※順位は気温の高い方からで、1953年〜1999年の統計
●真夏日の日数
9月の日数順 順位 年 6月 7月 8月 9月 10月 年合計 1 1999 1 12 23 10 1 47 2 1994 1 10 22 7 40 2 1987 3 10 7 20 4 1996 1 11 6 1 19 5 1998 2 6 8 5 1 22 5 1961 9 8 5 22 年合計 0.5 4.7 8.7 1.6 0.1 15.6
年合計順 順位 年 年合計 1 1999 47 2 1994 40 3 1995 32 3 1990 32 3 1978 32 平年値 15.6 ※順位は日数の多い方からで、1953年から1999年の統計
●参考:9月の日平均気温と日最高気温の推移
8月31日から9月1日にかけて、低気圧が日本海を東北東へ進みました。この低気圧から南西へのびる前線が、1日の日中に本州上をゆっくりと南下しました。関東地方ではこの前線に向かって南西の暖かい空気入り、フェーン現象の影響も加わって気温が上がりました。日立市役所では、31日の夜から1日の朝にかけても南西の風が吹いて気温はほとんど下がりませんでした。そして、1日は日の出とともに気温が一直線に上昇し、13時11分に最高気温36.1℃を記録しました。これは、9月の気温としては日立市役所観測開始以来最も高い気温で、これまでの最高気温である1958年9月7日の34.2℃を2℃近く上回りました。その後、15時過ぎには前線が通過して北東の風に変わるとともに気温は下がりだし、19時には24.2℃と朝の気温を下回りました。
●8月31日から9月1日にかけての気温と風向の推移(1時間値)
●参考:9月1日09時の地上天気図と500hPa面高層天気図
9月の後半に入ると、秋雨前線の位置が南北に移動して気温の変動が大きくなりました。13日から日本海に停滞していた秋雨前線は、大陸から高気圧が張り出してきた影響で16日から18日にかけては本州南岸まで南下しました。このため、日立市役所における最高気温は15日に32.2℃を記録した後、16日26.2℃、17日22.3℃と下がりました。
19日から20日にかけては前線が日本海まで北上し、日立市役所では20日の最高気温が32.6℃まで上がりました。しかし、21日から23日にかけては北海道の北を高気圧が東へ進み、秋雨前線は再び本州南岸まで南下しました。日立市役所では20日の夕方から22にの有値かけて気温が下がっていきました。このため、21日の最高気温26.8℃は未明の00時13分に記録しました。また、2日の最高気温は20.9℃までしか上がりませんでした。
24日になると高気圧が東へ抜け、かわって台風第16号が日本海へ進んできたため、秋雨前線は再び東北地方まで北上しました。このため、日立市役所では24日の朝から南西の風に変わり気温が上がっていき、24にの最高気温28.4℃は夜の23時27分に記録しました。25日は台風が北海道へ進み、南へのびる前線は関東地方の東へ進みました。しかし、台風の南側を回る西風によるフェーン現象の影響で、25日の最高気温は32.5℃を再び30℃を超えました。今年の9月は、前半は暑い穂が続き後半は暑い日と涼しい日が交互に現れました。
●9月20日から25日にかけての気温の推移(1時間値)
●参考:9月22日と25日09時の地上天気図及び850hPa面高層天気図
更新日 1999/10/08
訂補日 2012/11/12
名前 日立市天気相談所